映画 ダイナー 感想

ダイナー

ネタバレありの感想です。
原作小説は未読ですがあらすじは読んだのでそれを踏まえての感想を。

・あらすじ
オオバ カナコは幼い頃母親に捨てられ祖母に育てられた。誰も信じられず、自分自身も信じられない。そんな状況で色あせた日々を送るカナコだったがカラフルで美しい街並みのメキシコ・グアナファトに惹かれ旅行に出かける事を決意する。
必要な現金は30万。バイト暮らしで貯金がないカナコは依頼者を車で送るだけで30万の報酬が貰える簡単な仕事を発見し、怪しみながらも応募してしまう。
案の定危険な仕事で依頼者は殺し屋だった。仕事に失敗した依頼者と共に始末されてしまいそうになるカナコ。生き残る為に料理ができると叫ぶカナコに買い手がつくが送られた先は殺し屋専用の店「ダイナー」だった。

以下ネタバレ

・ダイナー
映画ではなんでこんな店が成り立ってるのかと思いましたが小説あらすじ読んで理解できました。殺し屋の精神安定の為だったんですね。客は全員殺し屋。どこかしら精神が壊れてますがその精神状態を少しでも安定させようと先代ボスのデルモニコが設置したようです。
客通しで殺し合いしてるのを黙認してるのは必要な犠牲だと考えてるのでしょうかね。その方が組織にとって有益だという考えでしょう。
つまりダイナーは社員食堂。

しかし殺し屋連中全員いかれた格好してるのはあれはドレスコードかなんかでしょうか。客全員街中にいるだけで通報されそうな恰好ですよね。

・ブロ(武田真治)
なんでこう筋肉キャラはかませ犬なんでしょうか。
チーム全員殺し屋としてやっていけるか不安。というか何人か死んでましたし。完全に他の殺し屋のかませ犬状態でしたね。
もしくはセクハラ(原作に忠実だとセクハラどころじゃないですが)要員。

・キッド(本郷奏多)
狂暴な殺し屋(菊千代)がいる状態でタロットカードで悠長にいたぶっているのは殺し屋としてどうなんでしょうか。まあ彼は仕事で殺す、というよりか楽しみで殺してるようなんで納得ですがそんなんだから仕事に失敗するのですよ。
あと見た目が子供で大きなハサミを持っているとシザーマンに見える。

・カウボーイ(斎藤工)・ディーディー(佐藤江梨子)
ネットで簡単に見つかるようなサイトで日給30万の仕事を出さないでください。後先全く考えてないのか。
と思いましたがよく考えてみたら終始思い付きで行動してるような二人組でしたね。納得。

・マテバ(小栗旬)
食べてしまいたいほどだ、というセリフと共に実際に食べる人は初めてみました。多分孫ができたら実際に目に入れるねこの人。
しかし一周忌に幹部専用の食材(スジのないミカン)とかは用意してあったようですがマテバの為に新鮮な昆虫も仕入れてあったんでしょうかね。食材の仕入れと処分が大変そう。
ところで彼が水死体で発見された時白鯨?の小説読んでた女性は後々出てくるかと思ったらまったく出てこなかった。単に死体を確認してただけの殺し屋でしょうか。

・コフィ(奥田瑛二)
どう考えても後継者争いで揉めるあの場に自身の戦闘力もさして高くない彼が護衛もつけずに単身乗り込んでくる彼は組織のボスとして相応しくないと思う。もしかしたら外に配置してたかもですがその場合はブレイズ部下に無傷で処理されてた可能性が否定できず。その場合もやはり見積もりが甘いというころで組織のトップには相応しくないですね。
ところでミカンの筋が気になるようなら缶詰のミカンでも食べてたら良いと思うの。単純にあの形が好きなんでしょうが。

・マリア(土屋アンナ)
幹部の中で一番影が薄かったような。きっと個性的な食べ方するシーンがなかったからですね。ただこのキャラの場合それを入れると18禁になりそうなので年齢制限なしのこの映画では致し方なし。
・・・そういえばこの映画年齢制限なかったんですよね。あんまり納得できないですが。

・無礼図(ぶれいず)(真矢ミキ)
後継者争いの場にきちんと部下を配置。自身の戦闘力もそれなりに高く場を制圧。幹部の中では一番有能そうですね。
でも指揮能力は高そうですが詰めが甘いので現場に出てくるのは控えた方がよさそう。

1.狭い場所でロケットランチャー?発射。
多分あの距離だと自分が吹っ飛ぶ。

2.怪我をしてるとは言え優秀な殺し屋の頭に銃を突きつける
案の定外されそうになる。

とはいえ原作だとあっさり退場してるようなので優遇されてる方なんでしょうね。

しかし二人が横っ飛びしながら至近距離で発砲するシーンは映画のピーターラビットを思い出します。あれはトマト対ダイナマイトでしたが。

・スキン
瀕死の重傷とは言え後継者争い争点になってる形見を奪ってこれるのは優秀ですね。もしかしたらブレイズあたりに泳がされてただけかもですが。
しかし母親の味をほぼ完ぺきに再現(多分形も)してるスフレが重要なアイテムでしたがあれを家庭で作っていた母親はかなり凄いのではないでしょうか。色々精神面で問題ありそうでしたが。
それはそうと完璧なスフレを再現してはいけないのはわかりますがあんな異物ではなく食べられて、かつスフレの味を変えないおかしかなんか混入したらよいと思うの。そりゃ外されるよ。

・ボンベロ(藤原竜也)とオオバカナコ(玉城ティナ)
小説のあらすじを読むと冒頭と中盤は似たような感じで終盤だけ結構セリフなどが変更されてるような印象です。
小説だとボンベロがカナコにありがとう、と言われて激高してるよう(彼女を逃がす演技だと思いますが)ですが映画ではなかったと思います。
該当しそうなのが「お前は誰からも必要とされていないのではない、自分が自分を必要としている~」云々なセリフでしょうか。中盤のカナコの「あなたが決めないなら自分が決める~」云々のセリフと合わせてこの映画ではカナコ自身の成長に重点を置いているようですかね?
小説版だともっと殺し屋が多かったようですがそれを減らし、自身の母親を思い出させるスキンとの交流を増やしダイナーでの体験と過去を振り返る事で自分を含めて誰も信じられないカナコの精神的成長を描きたかったのだと感じます。

・ラストシーン
小説ではボンベロの生存を信じて店を続けるカナコで終わっているようですが映画ではメキシコのグアナファトで食堂を経営しているカナコがボンベロと菊千代に再会で終了となっています。
とこれだけ書くと単なる生存エンドなんですがよく考えると生存が怪しい。ボンベロと再会した日はメキシコのお盆にあたる「死者の日」。死者が帰ってくる日だそうです。これは死んだボンベロが帰ってきたのか。それともただただ偶然にこの日だったのか。もっと前から発見はしてたけれどもボンベロがわざわざこの日にしたのか。色々想像できそうなラストですね。
ただ原作だと今回の話の続きをやっているようでボンベロの生死は不明だと生きてる可能性が高いようです。今回のラストはその辺りも踏まえているのかもしれないですね。

・雑記
映画の予告を観た時はここにいるのは全員殺し屋、つまりカナコも殺し屋でボンベロ殺害の為か何かの為に潜入したみたいな予想をしてましたが完全に間違ってました。
ただ原作小説版ではカナコ自身も過去に色々あったようで完全に外れてたとは言えないような気がしないでもない。

・感想
演出が非常に独特だと思いました。監督がそういった演出が好きなんでしょうかね。そのせいかストーリー自体はそれほど複雑でもないと思うのですが理解しにくい箇所があった気が。ボンベロの心境の変化とか急に思えましたし。
あとはジャンルがわかり難い。メインは…料理?
料理を通して精神的成長を描くストーリー。つまりこれは料理映画。
「二ツ星の料理人」みたいな映画だと思っておけば間違いないですね。きっと。

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